当サイトで推奨量の計算をしている栄養素 |
エネルギー/脂質/炭水化物は、以下の式で計算します。
※18歳以上が計算対象です。18歳未満は年齢の標準値を使用しています。
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エネルギー必要量の計算方法 |
1.まず、適正体重を計算します。
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適正体重とは、一番健康に過ごせる体重です。
適正体重=身長(m)×身長(m)×22
例)150cmの場合、1.5×1.5×22=49.5Kg
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2.つぎに、1日の基礎代謝量を求めます。 |
基礎代謝量とは、一日横になっていても、生命維持に必要な最小限のエネルギー消費量です。
1日の基礎代謝量=適正体重×基礎代謝基準値
基礎代謝基準値は年齢により異なります。(下表)
年齢 | 男 | 女 |
18〜29歳 | 24.0 | 23.6 |
30〜49歳 | 22.3 | 21.7 |
50歳以上 | 21.5 | 20.7 |
例)150cmの30代女性の場合、適正体重49.5Kg×21.7=1075Kcal
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3.つぎに、身体活動レベルにより、エネルギー必要量を計算します。 |
エネルギー必要量(kcal)=1日の基礎代謝量×身体活動レベル
身体活動レベルの値は年齢により異なります。(下表)
身体活動レベル | 18〜69歳 | 70歳以上 |
低い(I) | 1.50 | 1.30 |
ふつう(II) | 1.75 | 1.50 |
高い(III) | 2.00 | 1.70 |
例)150cmの30代女性で身体活動レベルふつう(II)の場合、
基礎代謝量1075Kcal×1.75=1881Kcal
※サイトでは50の倍数になるように、端数切り捨てをしています。
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4.つぎに、妊娠・授乳中の調整をします。 |
妊娠・授乳中の場合、3.で計算された値に、日本人の食事摂取基準の妊娠・授乳中の付加量を加算します。
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脂質の目標量の計算方法 |
脂質の目標量は、1日に必要なエネルギーに占める割合で設定されています。
1gの脂質は9Kcalのエネルギーがありますので、計算式は
脂質=(エネルギー必要量×脂質のエネルギーに占める割合)÷9
脂質のエネルギーに占める割合は、年齢により異なります。
年齢 | 脂質のエネルギーに占める割合 |
1歳〜29歳 | 20%以上 30%未満 |
30歳〜69歳 | 20%以上 25%未満 |
70歳以上 | 15%以上 25%未満 |
例)150cmの30代女性で身体活動レベルふつう(II)の場合、
20%以上25%未満ですので、
小さい値は、(エネルギー必要量1850Kcal×0.20)÷9=41g
大きい値は、(エネルギー必要量1850Kcal×0.25)÷9=51g
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炭水化物の目標量の計算方法
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炭水化物の目標量は、1日に必要なエネルギーの50%以上70%未満です。
1gの炭水化物は4Kcalのエネルギーがありますので、計算式は
炭水化物=(エネルギー必要量×炭水化物のエネルギーに占める割合)÷4
例)150cmの30代女性で身体活動レベルふつう(II)の場合、
小さい値は、(エネルギー必要量1850Kcal×0.5)÷4=231g
大きい値は、(エネルギー必要量1850Kcal×0.7)÷4=323g
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以上がサイトで入力された年齢・性別・身長を基に数値計算を行っている部分です。
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その他の栄養素 |
以下の栄養素は、食事摂取基準の年齢・性別の推奨量等を使用しています。
書籍
「厚生労働省策定 日本人の食事摂取基準(2005年版)」
から、推奨量・目標量の数値の説明(式のあるものは式)を抜粋します。
当サイトでは、以下の栄養素については、ユーザ情報の身長と身体活動レベルは
考慮していませんので、下記の内容を参考にして下さい。
※式は成人の値です。乳児・小児・高齢者は、別の数値・式になり、上記書籍に記述されています。
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たんぱく質
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推定平均必要量 |
0.74g/kg体重 (体重1kg当たり、0.74g 必要)
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推奨量 |
=推定平均必要量×1.25 |
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ナトリウム
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は600mg(食塩相当量1.5g/日)だが、
通常の食事で日本人の食塩摂取量が1.5g/日を下回ることはなく、
推定平均必要量はほとんど意味を持たない。
(当サイトでは使用していません。)
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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カリウム
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
「カリウムの食事摂取基準:目安量」と
「高血圧の予防を目的としたカリウムの食事摂取基準:目標量」
が設定されている。
当サイトは「高血圧の予防を目的としたカリウムの食事摂取基準:目標量」を使用している。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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カルシウム
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
必要量は体内蓄積量、尿中排泄量、経皮損失量とカルシウム吸収率から算出するが、
蓄積量の影響が大きく、推奨量は定められていない。
当サイトは目標量を使用している。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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マグネシウム
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推定平均必要量 |
4.5mg/kg体重 (体重1kg当たり、4.5mg必要)
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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リン
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
多くの食品に含まれ不足することは少ない。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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鉄
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推定平均必要量 |
=(基本的鉄損失+月経血による鉄損失)÷吸収率
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推奨量 |
=推定平均必要量×1.2 |
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亜鉛
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推定平均必要量 |
総排泄量と真の吸収量が等しい状態を与える摂取量。
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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銅
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推定平均必要量 |
WHOや欧米の研究、欧米の食事摂取基準を基に算定。
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推奨量 |
推定平均必要量×1.3 |
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マンガン
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
当サイトは目安量を使用している。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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ビタミンA
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推定平均必要量 |
8.25μgRE/kg体重 (体重1kg当たり、8.25μgRE必要)
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推奨量 |
推定平均必要量×1.4 |
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ビタミンD
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
当サイトは目安量を使用している。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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ビタミンE
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
資料が観察研究のため、推定平均必要量を見積もる事ができない。
目安量が設定されている。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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ビタミンK
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
アメリカの報告に日本人の体重比を乗算して目安量が設定されている。
当サイトは目安量を使用している。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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ビタミンB1
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推定平均必要量 |
0.45mg/1000kcal
エネルギー必要量1000kcal当たり、0.45mg 必要
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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ビタミンB2
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推定平均必要量 |
0.50mg/1000kcal
エネルギー必要量1000kcal当たり、0.50mg 必要
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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ナイアシン
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推定平均必要量 |
4.8mgNE/1000kcal
エネルギー必要量1000kcal当たり、4.8mgNE 必要
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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ビタミンB6
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推定平均必要量 |
0.019mg/gたんぱく質
たんぱく質の推奨量1gに対し、0.019mg必要。
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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ビタミンB12
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推定平均必要量 |
2μg/日。男女差は考慮しない。
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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葉酸
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推定平均必要量 |
200μg/日で性差はない。
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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パントテン酸
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
欠乏症を実験的に再現できないため、推定平均必要量は設定されていない。
食事調査の値を用いて、目安値を算定。
当サイトは目安量を使用している。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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ビタミンC
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推定平均必要量 |
85mg/日
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推奨量 |
推定平均必要量×1.2 |
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コレステロール
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
目標量として上限値が決められている。
食事性コレステロール摂取量が325mg/1000kcal以上で虚血性心疾患の有意な増加が認められた。
当サイトは目標量を上限値として使用している。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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食物繊維総量
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推定平均必要量 |
推定平均必要量は、設定されていない。
疾病リスクとの関連を考慮した目安量は日本人の代表的な摂取量より
かなり多く、実行が困難と思われるため、目安量と日本人の代表的な
摂取量の中間値を目標値としている。
当サイトは目標値を使用している。
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推奨量 |
---(設定されていない)--- |
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妊娠・授乳中の場合 |
当サイトでは、妊娠・授乳中の場合、厚生労働省の
「日本人の食事摂取基準」
の同表にある値を加算しています。
参考ページ:妊娠、授乳中の栄養
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さらに詳しく知るには、、 |
書籍
「厚生労働省策定 日本人の食事摂取基準(2005年版)」
に、詳細な説明が記述されています。
推奨量を決めた背景や、乳児・小児・高齢者の推奨量の数式なども、記述されています。
ネットでもこういった内容の公的なページがあるといいのですが、
どうも探しても見つかりませんでした。
栄養士さん向けに書かれているのだと思いますが、学術論文のような
難解さではなく、関心があれば、一般の人でも理解できる内容だと思います。
安くはない本です。公的な内容ですから、きっと図書館にあると思いますよ。
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